メトホルミンとフォシーガは併用できる?併用するときの注意点(脱水・低血糖)の解説記事

メトホルミンとフォシーガは、併用禁止の組み合わせではありません。ただし、一緒に使うときに注意が必要な組み合わせです。

注意点は2つです。体の水分が減る「脱水」と、血糖が下がりすぎる「低血糖」です。

この記事では、メトホルミン(メトグルコ)とフォシーガの添付文書(製薬会社が作る、医師・薬剤師向けの薬の公式の説明書)をもとに、2つの注意点と、体調を崩した日の扱いを説明します。

この記事の監修

監修医師 中川市 三郎先生

中川市 三郎先生(医療法人 近江今津駅前メンタルクリニック)

当院は対面での精神科・心療内科治療と並行して、オンラインでのAGA、ダイエット、ED治療も行っております。それぞれの分野で専門性の高い資格を持ち、365日、24時間、いつでもどこでも手軽に診察と治療が行えます。

メトホルミンとフォシーガは併用できる?|禁止ではなく、注意が必要な組み合わせ

2つの薬は、お互いを「注意が必要な薬」に挙げている

メトホルミンもフォシーガも、2型糖尿病の薬です。それぞれの添付文書は、相手の薬を「一緒に使うときに注意が必要な薬(併用注意)」として挙げています。一緒に使ってはいけない薬(併用禁忌)には入っていません。

どちらの薬の決まりか相手の薬注意すること
メトホルミン(メトグルコ)利尿作用のある薬(SGLT2阻害剤など)。フォシーガはSGLT2阻害剤脱水から乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水の症状があれば服用を中止する
メトホルミン(メトグルコ)糖尿病の薬(SGLT2阻害剤を含む)低血糖が起こることがある
フォシーガ糖尿病の薬(ビグアナイド系薬剤=メトホルミンを含む)低血糖に注意する

出典:KEGG MEDICUS「メトグルコ錠」添付文書 10.2 併用注意

出典:KEGG MEDICUS「フォシーガ錠」添付文書 10.2 併用注意

2つの薬の働きの違い

メトホルミンは、肝臓で糖が作られるのをおさえるなどして血糖を下げる薬です。フォシーガは、腎臓で糖が体に戻されるのをおさえ、糖を尿に出して血糖を下げる薬です。フォシーガは尿を増やす方向に働くため、メトホルミンの側から見ると「利尿作用のある薬」にあたります。

メトホルミンとフォシーガを併用するとどうなる?注意①脱水

脱水が問題になる理由

メトホルミンの添付文書は、まれに乳酸アシドーシスという重い副作用が起きることがあるとしています。血液の中に乳酸がたまり、酸性に傾く状態です。

その起こりやすい条件のひとつが脱水です。添付文書は、利尿作用のある薬(SGLT2阻害剤など)と一緒に使うときは、とくに脱水に注意するよう書いています。フォシーガの添付文書も、尿の量が増えて体の水分が減ることがあるとして、適度な水分補給を求めています。

出典:KEGG MEDICUS「メトグルコ錠」添付文書 1. 警告、8. 重要な基本的注意

出典:KEGG MEDICUS「フォシーガ錠」添付文書 8. 重要な基本的注意

お酒の飲みすぎは、メトホルミンでは「使ってはいけない」組み合わせ

メトホルミンの添付文書で、一緒に使ってはいけない(併用禁忌)とされているのは、過度のアルコール摂取です。乳酸アシドーシスを起こすことがあり、脱水にもつながるためです。フォシーガと併用しているときも、お酒の飲みすぎは避けてください。

メトホルミンとフォシーガの併用の注意②低血糖

どちらの薬の添付文書も、糖尿病の薬どうしを一緒に使うと低血糖が起こることがあるとしています。

低血糖のはじめの症状として、メトホルミンの添付文書は脱力感、強い空腹感、汗をかくことなどを挙げています。こうした症状があれば、処方を受けている医療機関に相談してください。

出典:KEGG MEDICUS「メトグルコ錠」添付文書 11.1 重大な副作用

熱・下痢・食事がとれない日はどうする?メトホルミンとフォシーガを併用中のとき

熱が出た、下痢や嘔吐がある、食事がとれないといった体調不良の日を、添付文書では「シックデイ」と呼んでいます。

メトホルミンの添付文書は、シックデイには脱水が心配されるため、いったん服用を中止し、医師に相談するとしています。フォシーガと併用しているときは、なおさら体の水分が減りやすい状態です。こうした日は、自己判断で飲み続けずにご連絡ください。

出典:KEGG MEDICUS「メトグルコ錠」添付文書 8. 重要な基本的注意

メトホルミンとフォシーガの併用でダイエットは?どっちが痩せるかをお答えしない理由

2つとも、体重を減らす目的の承認はない

メトホルミンもフォシーガも、国内で承認されているのは糖尿病などの治療です。体重を減らす目的は含まれていません。

「どっちが痩せるか」をお答えしない理由

当院では、併用で体重がどうなるか、どちらの薬のほうが痩せるかは、お示ししていません。承認された使い方ではないため、比べて示せる根拠がないからです。使う薬と量は、体の状態を見て医師が決めます。

メトホルミンとフォシーガを併用する前に伝えること(腎臓・お酒・検査の予定)

メトホルミンの添付文書は、使い始める前と使っている間に、腎臓と肝臓の働きを確かめるよう求めています。診察では、次のことをお伝えください。

  • 腎臓や肝臓の病気を言われたことがあるか
  • お酒をどのくらい飲むか
  • 造影剤を使う検査(CTなど)の予定があるか。メトホルミンは、ヨード造影剤を使う検査のときに一時的に中止することになっています
  • ほかに飲んでいる薬

出典:KEGG MEDICUS「メトグルコ錠」添付文書 8. 重要な基本的注意、10.2 併用注意

メトホルミン・フォシーガの費用と自由診療について

当院のメディカルダイエットは自由診療で、公的医療保険は使えません。オンライン診療で医師が診察し、薬剤を配送します。診察料はかかりません。

メトホルミンとフォシーガを体重を減らす目的で処方するのは、承認された効能・効果の範囲外の使用(適応外使用)にあたります。医薬品副作用被害救済制度は、医薬品を適正に使ったにもかかわらず起きた副作用による健康被害が対象です。承認と違う使い方では、救済制度の対象にならないことがあります。

出典:PMDA「医薬品副作用被害救済制度に関する業務」

体重を減らす目的でメトホルミン・フォシーガを使うにあたって、次の点をお知らせします。

  • 適応外使用であること:メトホルミン(メトグルコ)の国内で承認された効能・効果は、2型糖尿病と、多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発などです。フォシーガは、2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病です
  • 入手経路:当院で処方するメトホルミンとフォシーガは、国内で承認された医薬品です(フォシーガの製造販売元:アストラゼネカ)
  • 国内で承認されている医薬品:肥満症の医療用医薬品として、注射薬のウゴービとゼップバウンド、飲み薬のサノレックス(マジンドール)などが承認されています。いずれも使える人の条件(肥満の程度や合併症など)が決まっています
  • 海外での安全性の情報:米国の添付文書では、メトホルミンに乳酸アシドーシスの警告が枠付きで書かれています。フォシーガは、ケトアシドーシス、体の水分が減ること、尿路・性器の感染症、低血糖が注意点として挙げられています。どちらも効能に体重を減らす目的は含まれていません

出典:KEGG MEDICUS「ウゴービ皮下注」添付文書

出典:KEGG MEDICUS「ゼップバウンド皮下注」添付文書

出典:KEGG MEDICUS「サノレックス錠0.5mg」添付文書

出典:米国国立医学図書館 DailyMed「Metformin Hydrochloride」

出典:米国国立医学図書館 DailyMed「FARXIGA」

薬剤用量・錠数費用(送料込み)
メトホルミン250mg 100錠6,000円
メトホルミン500mg 100錠8,000円
フォシーガ5mg 100錠23,000円
フォシーガ10mg 100錠32,000円

出典:当院「商品と料金」ページ

重大な副作用として、メトホルミンの添付文書には乳酸アシドーシス、低血糖、肝機能障害・黄疸、横紋筋融解症が、フォシーガの添付文書には低血糖、腎盂腎炎・フルニエ壊疽・敗血症、脱水、ケトアシドーシスが挙げられています。メトホルミンでよくみられる副作用は、下痢、吐き気、食欲不振、腹痛などです。

副作用の詳しい内容は、メトホルミンの副作用とフォシーガの副作用一覧と対策にまとめています。

ご不明な点は、お問い合わせまたはLINEからご連絡ください。

メトホルミンとフォシーガの併用のよくある質問

メトホルミンとSGLT2阻害薬は併用できますか?

併用が禁止された組み合わせではありません。メトホルミンの添付文書は、SGLT2阻害剤との併用で脱水に注意するよう書いています。

メトホルミンと一緒に使ってはいけないものは?

添付文書で併用禁忌とされているのは、過度のアルコール摂取です。

フォシーガやリベルサスは、メトホルミンと同じ薬ですか?

違う薬です。フォシーガは糖を尿に出す薬(SGLT2阻害剤)、リベルサスはGLP-1受容体に作用する薬で、メトホルミンとは血糖を下げる仕組みが違います。

併用が気になる方は、お問い合わせからご相談ください。料金は商品と料金にまとめています。

参考サイト

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