●ジェネリックデュタステリをお求めの患者様へ
ジェネリックデュタステリド(第一三共)の流通に遅れが生じております。
第一三共(株)から、他の大手製薬会社のジェネリックデュタステリドに変更させていただく場合がございます。詳細は直接お問い合わせください。
デュタステリドはどのような治療薬?
デュタステリドは、アボルブという薬剤のジェネリック医薬品です。
アボルブの主成分名がデュタステリドで、アボルブは製品名です。アボルブは前立腺肥大症の治療薬として厚労省に認可されていますが、成分である『デュタステリド』が薄毛にも作用することが分かり、AGAに対して用いられるようになりました。デュタステリドはプロペシア(フィナステリド)より強力に作用するため、AGAの進行が初期~中期で、抜け毛が多く、薄毛が特に目立ってきた方に適しています。
ジェネリック医薬品とは
「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」は、新薬(先発医薬品)の特許が切れた医薬品のことです。新薬は、製薬会社が長い年月と多額の費用をかけて開発・販売します。一方、ジェネリック医薬品は、新薬に比べて開発期間が短く、開発費が少ないことから低価格で販売されており、患者様が購入しやすいのがメリットです。また同じ有効成分を同じ量だけ使用しているため、新薬と同等の効果が期待できるとされています。デメリットとして挙げられる新薬との主な違いは、薬の形状や有効成分以外の添加剤です。
形状や添加剤の違いによっては薬の吸収スピードが新薬とは異なる場合があり、新薬と同等の効果が得られない可能性もあります。またジェネリック医薬品の承認審査で求められる試験項目が、新薬と比べて少ないことから「安全性が劣るのではないか」という見方もあります。実際に、新薬と比べると副作用等の情報提供が少ないなどの現状もあります。
もちろん、きちんと情報提供されている後発医薬品メーカーもありますので、ジェネリック医薬品にもピンからキリまであると考えた方が良いでしょう。このような現状から、十分な情報提供がされているジェネリック医薬品か、医師の説明をしっかり聞いたうえで購入を検討しましょう。
作用・効果
●AGAの原因
AGA(エージーエー)とは、Androgenetic Alopeciaの略で、男性の進行性脱毛症のことです。AGAの原因には人間の体内に存在する「5α-還元酵素」という酵素が関わっています。男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、「5α-還元酵素」と結合することで、「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されます。このジヒドロテストステロン(DHT)が、毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結びつき、髪が成長するサイクルのうちの「成長期」を短縮させてしまいます。髪が太く伸びるはずの成長期が短くなることで、毛が十分に育ちきらずに細い軟毛のまま抜けていくため、薄毛が進行してしまいます。
●薬がどのような作用をするのか
男性ホルモンの一種であるテストステロンが、人間の体内に存在する「5α-還元酵素」という酵素と結合することで、ジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。このジヒドロテストステロン(DHT)が、毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結びつき、髪が成長するサイクルのうちの「成長期」を短縮させてしまいます。髪が太く伸びるはずの成長期が短くなることで毛が十分に育ちきらず、細くコシのない軟毛のまま抜けていくため、薄毛が進行してしまいます。
アボルブの主要成分である『デュタステリド』は、5α-還元酵素の働きを抑える作用があり、テストステロンが脱毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを防ぎます。ジヒドロテストステロン(DHT)が生成されるのを抑えることで、髪が伸びる「成長期」を正常に戻して、脱毛・薄毛の進行を抑制します。
●デュタステリドは「5α-還元酵素1型と2型」を阻害する
AGAの原因となる5α-還元酵素には「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の2種類が存在しています。
■5α-還元酵素Ⅰ型
ほぼ全身の毛乳頭細胞に存在し、頭皮だと側頭部・後頭部に多く存在しています。
■ 5α-還元酵素Ⅱ型
頭皮だと、主に生え際などの前頭部・頭頂部に多く存在しています。頭皮以外では脇・髭・陰毛などの毛乳頭細胞に存在しており、Ⅱ型の分泌が多い場合に、髪の毛は薄くなるのに、脇毛や髭などの体毛は濃くなるという特徴があります。
AGAの引き金となるジヒドロテストステロン(DHT)はⅠ型とⅡ型で生成されますが、より生成されやすいのは「Ⅱ型」と言われています。プロペシア(フィナステリド)がⅡ型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害する作用を持つため、より高い効果が期待できます。
注意事項
◆ 前立腺がん検診を受ける方へ
前立腺がん検診(PSA検査)を受ける予定がある場合は早めにご相談していただくか、検診先で必ずお伝えください。
◆ 薬の取り扱いについて
・分割、粉砕はしないでください。
・女性(※特に妊産婦・妊娠の可能性のある方)、乳幼児、小児の手の届かないところで保管してください。
※男子胎児の生殖器官などの正常発育に影響を及ぼすおそれがありますので、取り扱いに十分ご注意ください。
◆ 本剤を使用できない方
・女性(閉経後の女性は医師との相談のもと使用可)
・小児
・本剤の成分に対し過敏症がある方
・肝臓に重度の障害のある方
◆ 用法・用量を守って正しくお使いください
用法
・朝昼晩いつでも内服可能です。内服後24時間あけていただきたいので、毎日同じお時間で内服をお願いします。
・飲み忘れても2回分を一度に飲まないでください。
用量
1日1mg(1錠)
リスク・副作用・合併症
性欲減退、勃起機能不全(ED)、女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感、蕁麻疹、めまい、射精障害、腹部不快感、アレルギー、抑うつ気分、全身倦怠感、まれに肝機能に影響がある、尿の色が濃くなるなど。上記の内服薬は、他の薬との併用で効果が低下する場合があります。また、効果や満足度は個人により異なりますのでご了承ください。 その他、気になる症状があったときは医師にご相談ください。
※国内未承認薬のため万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医療品副作用被害救済制度の対象外となります。