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メトホルミンは、糖尿病治療薬として長年使用されてきた信頼性の高い薬であり、近年は体重管理やエイジングケアの分野でも注目されています。
しかし、実際に処方を受けるには、病院やクリニックでの診察が必要となり、保険診療か自由診療かによって費用や利用目的が大きく異なります。
さらに、オンライン診療の普及によって、自宅にいながら処方を受けられる便利さも広がっています。
本記事では「メトホルミンを処方してもらうには」という疑問に対し、診療の流れや注意点、処方方法の違いを分かりやすく解説します。

メトホルミンとは?注目される多岐にわたる効果

メトホルミンは60年以上の使用実績を持つ、信頼性の高い医薬品として世界中で処方されています。
近年、その多様な効果が医学界で注目を集めており、従来の糖尿病治療を超えた幅広い用途での研究が進んでいます。

2型糖尿病治療薬としてのメトホルミンの基礎知識

メトホルミンは、ビグアナイド系に分類される経口血糖降下薬です。
日本では主に2型糖尿病の第一選択薬として広く処方されています。
その主な作用機序は、肝臓でブドウ糖が新たに生成されるプロセスである「糖新生」を抑制することにあります。
また、筋肉や脂肪細胞におけるインスリン感受性を向上させ、血中の糖分を効率的に取り込ませることで血糖値を低下させます。
腸管からの糖吸収を抑制する働きも報告されています。
メトホルミンはインスリンの分泌を直接的に促す薬剤ではないため、単独で使用した場合に重篤な低血糖を引き起こすリスクが低いという安全上の特性を持っています。

メトホルミンがダイエットに注目される理由

メトホルミンがダイエット効果を持つのは、その作用機序が体重管理に間接的に寄与するためです。
食欲抑制作用として、メトホルミンは腸から分泌される「やせホルモン」と呼ばれるGLP-1の分泌を促進します。
GLP-1は脳の満腹中枢に働きかけて食欲を抑えるとともに、胃の蠕動運動を緩やかにすることで、食後の満腹感を長時間持続させる効果が期待できます。
これにより、間食が減り、自然と食事量が減少することが体重管理につながると考えられます。
エネルギー代謝の改善では、細胞内のエネルギーセンサーであるAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化する働きも確認されています。
この作用により、脂肪酸の分解を促進し、糖や脂肪がエネルギーとして消費されやすい体質へと変化させることが報告されています。
糖の吸収・生成抑制として、肝臓における糖新生を抑制する働きに加え、小腸からの糖の吸収そのものを抑える効果があります。
これにより、体内に過剰な糖分が取り込まれて脂肪として蓄積されるのを防ぐことができます。
筋肉量の維持については、ダイエット中に減少しやすい筋肉量について、メトホルミンには筋肉の老化細胞に作用し、炎症を抑制することで、筋肉量の低下を防ぐ可能性が示唆されています。
肥満の非糖尿病患者154名を対象とした6ヶ月間の研究では、メトホルミンを服用したグループが平均で5.8kgの体重減少を達成したのに対し、服用しなかったグループの体重減少は0.8kgに留まりました。
ただし、メトホルミンによる体重減少効果は、GLP-1受容体作動薬に比べて比較的緩やかであることが特徴です。

エイジングケア効果で話題のメトホルミン

メトホルミンは「長寿薬」として海外で研究が進められており、その抗老化作用が注目を集めています。
動物実験では、線虫やマウスを対象とした動物実験において、メトホルミンの投与により寿命延長効果が確認されています。
臨床試験として、人間に対する抗老化作用を検証する大規模な臨床試験、通称TAME(Targeting Aging with Metformin)試験が現在も進行中です。
その他の効果として、新型コロナウイルスの後遺症予防、認知症予防、さらにはがんの予防や再発防止効果の可能性も示唆されています。
しかしながら、多くのユーザーが期待するような「美肌効果」については、期待できないという見解も存在します。
メトホルミンは医師の厳格な管理のもとで服用すべき薬剤であるという認識が重要です。

メトホルミンの処方方法:保険診療と自由診療の違い

メトホルミンを処方してもらうには、保険診療と自由診療の2つの方法があります。
どちらの方法を選択するかは、処方目的と費用面を総合的に考慮して決定する必要があります。

メトホルミンが保険適用となるケース(2型糖尿病・PCOS)

メトホルミンは、日本の公的医療保険において特定の疾患に対する治療薬として承認されています。
2型糖尿病では、メトホルミンは2型糖尿病の治療薬として広く用いられており、医師によって糖尿病と診断された場合に健康保険が適用されます。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では、インスリン抵抗性を伴う多嚢胞性卵巣症候群の治療にも用いられることがあります。
この場合、排卵促進や卵巣刺激を目的として処方され、保険適用となります。
保険診療を受けるためには、医師による診断書や、診断基準を満たすための各種検査結果が必要です。
自己判断で受診しても、これらの診断基準を満たさない場合は保険適用外となります。

ダイエット・アンチエイジング目的でメトホルミンを処方してもらう場合(自由診療)

メトホルミンのダイエットやエイジングケア目的での処方は、日本の公的医療保険の対象とならない「適応外使用」に該当するため、原則として自由診療(自費診療)となります。
このため、医療機関は自由に料金を設定することができます。
保険診療と自由診療の費用には大きな価格差があります。
保険診療におけるメトホルミン(250mg/500mg)の公的な薬価は1錠あたり約10.1〜10.4円です。
これに対し、自由診療では1錠あたり50〜100円程度で処方されることが多く、1ヶ月分の薬代は2,800円〜3,800円が相場となっています。
この価格差は、単純な利益率の違いに留まるものではありません。
自由診療の費用には、保険適用外の「適応外使用」に対する医師の専門的な判断、個別の副作用リスクへの対応、そしてオンライン診療といった利便性やプライバシー保護に対する付加価値が含まれています。

医療機関でのメトホルミン処方の具体的な流れ

メトホルミンを医療機関で処方してもらう際の一般的な流れは、対面診療でもオンライン診療でも同様のプロセスを辿ります。
予約では、まず、クリニックに電話またはオンライン(Web/LINE)で予約を行います。
問診として、診察前に問診票に記入します。
既往歴、現在服用中の薬、アレルギーなどを正確に申告することが求められます。
特に腎機能障害や肝機能障害の有無は、乳酸アシドーシスのリスクを判断するために極めて重要な情報です。
医師による診察では、予約した日時に医師による診察が行われます。
対面の場合は直接、オンラインでは電話やビデオ通話を通じて行われます。
処方・決済として、医師の判断でメトホルミンの処方が可能と判断された場合、薬代と付帯費用(診察料、送料など)を支払います。
薬の受け取りでは、対面診療の場合はその場で薬を受け取り、オンライン診療の場合は自宅に郵送で届きます。

オンライン診療でメトホルミンを処方してもらうメリットと流れ

オンライン診療は、メトホルミンの処方において多くの利便性を提供する現代的な医療サービスです。
従来の対面診療では難しい継続性とプライバシーの確保を実現できます。

オンライン診療がメトホルミンの処方に便利な理由

オンライン診療は、メトホルミンの処方において、従来の対面診療にはない数多くの利便性を提供します。
時間と場所の制約がないことで、自宅や外出先からでも診察が受けられるため、通院にかかる時間や交通費、労力を大幅に節約できます。
仕事や育児で忙しい方でも継続しやすい点が大きなメリットです。
プライバシーの保護として、処方された薬は、中身が分からないように配慮された梱包で自宅に届きます。
これにより、周囲に知られることなく治療を継続することができます。
遠隔地からのアクセスでは、近くにメディカルダイエットを専門とするクリニックがない場合でも、オンライン診療を利用することで、全国どこからでも質の高い医療サービスを受けることが可能になります。
継続のしやすさとして、定期購入プランや、LINEを通じての予約・相談システムなど、継続的な治療をサポートする仕組みが整っているクリニックが増えています。

メトホルミンのオンライン診療で必要な準備

安全なオンライン診療を受けるためには、ユーザー側も事前の準備が必要です。
本人確認書類として、自由診療であっても、本人確認のために保険証や身分証明書の提示が法律で義務付けられています。
服用中の薬の情報では、医師がメトホルミンとの飲み合わせを確認できるよう、現在服用しているすべての薬名を正確に伝える必要があります。
病歴の申告として、腎機能障害、肝機能障害など、メトホルミンの服用が禁止事項となる病歴を正直に申告することが、自身の安全を守る上で最も重要です。

オンライン診療からメトホルミンが自宅に届くまでのステップ

オンライン診療を利用したメトホルミンの処方から薬の受け取りまでの具体的なステップは以下の通りです。
問診として、LINEやWebの問診票に、24時間いつでも都合の良い時間に回答します。
診察では、予約した日時にクリニックから電話やビデオ通話で連絡が入り、医師が問診内容に基づいて診断を行います。
決済として、診察後、薬代の支払い手続きを行います。
クレジットカード、銀行振込、コンビニ後払い、代金引換など、複数の支払い方法が用意されています。
発送では、支払い手続きが完了すると、クリニックから薬が発送されます。
最短で即日発送される場合もあります。
申し込みから数日以内に、中身が分からない状態で薬が指定の住所に郵送されます。

【警告】メトホルミンの個人輸入は避けるべき危険な理由

メトホルミンの個人輸入は、費用面での魅力から検討される方がいますが、重大な健康リスクと法的問題を伴います。
安易な判断は取り返しのつかない結果を招く可能性があります。

個人輸入でメトホルミンを入手するリスクとは

医師の管理下にない医薬品を個人輸入することは、様々な危険を伴います。
品質・有効性の保証がないとして、日本の医薬品医療機器等法に基づく品質確認が行われていないため、有効成分が不足している、あるいは全く含まれていない偽造品や、有害な不純物が混入している粗悪品である可能性があります。
自己判断による健康被害では、医師の診察がないため、メトホルミンの服用が禁止事項である患者が服用してしまう、あるいは正しい用法・用量が分からず過剰摂取するといったリスクがあり、健康被害に直結する危険性があります。
法的リスクとして、偽造品や知的財産権を侵害する医薬品を意図的に輸入した場合、関税法により10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。

偽造品・粗悪品による健康被害の可能性

海外から個人輸入される医薬品の品質は、公的な保証が全くありません。
厚生労働科学研究費補助金による研究では、東南アジアで流通するメトホルミンの品質不良品(特に日本未承認の徐放錠)が、インターネットを介して日本国内に流入する可能性が指摘されています。
この研究では、個人輸入代行サイトから購入したメトホルミンが、日本のジェネリック薬よりも高価であったことも報告されており、安価に入手できるというユーザーの期待を裏切る結果となっています。

医薬品副作用被害救済制度の対象外となる危険性

個人輸入には、万一の事態に備える公的セーフティーネットが存在しないという最大のデメリットがあります。
医薬品副作用被害救済制度とは、医療用医薬品を適切に使用したにもかかわらず発生した健康被害に対し、医療費や年金などの給付を行う公的な制度です。
しかし、メトホルミンの個人輸入は「医師の処方」という適切な使用方法から逸脱するため、この制度の対象外となります。
これは、もし重篤な副作用である乳酸アシドーシスを発症し、治療費が莫大なものになったとしても、あるいは命を落とすような事態に至ったとしても、すべての責任と費用が自己負担となることを意味します。
個人輸入は、安さという幻想の代わりに、健康、法的地位、そして命まで危険に晒す行為であるという認識を持つべきです。

メトホルミンのダイエット効果と痩せるメカニズム

メトホルミンの処方を希望される理由として最も多いのがダイエット効果への期待です。
その科学的なメカニズムを理解することで、適切な期待値を設定し、効果的な活用が可能になります。

食欲を抑えるメトホルミンの作用

メトホルミンは、腸から分泌される消化管ホルモンであるGLP-1の分泌を促進します。
GLP-1は脳の視床下部にある満腹中枢を刺激して食欲を自然に低下させます。
また、胃の蠕動運動を遅らせることで食べ物が胃に留まる時間を延長し、より長く満腹感を持続させる効果が期待できます。
これにより、食事量が減少し、間食を抑制する効果がもたらされます。

糖の吸収と生成を抑制するメトホルミンの働き

メトホルミンは、脂肪蓄積の根本原因である過剰な糖分にアプローチします。
肝臓における糖新生を抑制することで、血中の糖濃度の上昇を防ぎ、インスリンの過剰分泌を抑制します。
また、小腸での食事からの糖吸収を直接的に抑制する作用もあり、体内に不要な糖が取り込まれるのを防ぐことで、結果的に脂肪が蓄積されにくい体質へと導きます。

脂肪燃焼を促進し、筋肉量を維持する効果

メトホルミンは、細胞内のエネルギーセンサーであるAMPKを活性化させることで、エネルギー消費を促進します。
これにより、糖や脂肪が分解されやすくなり、体脂肪の低下に繋がります。
さらに、最新の研究では、メトホルミンが筋肉の老化細胞に作用し、炎症を抑制することで筋肉量の低下を防ぐ効果も報告されています。
これは、代謝を維持しながら健康的に体重を減らす上で極めて重要な要素です。

GLP-1受容体作動薬とのダイエット効果の比較

メトホルミンと、GLP-1受容体作動薬(リベルサスやオゼンピックなど)は、どちらもダイエット効果が期待できる2型糖尿病治療薬ですが、その効果の現れ方には違いがあります。
体重減少効果では、メトホルミンは1年間の服用で平均1.3kgから3kgのゆるやかな体重減少が報告されているのに対し、GLP-1は半年で2kgから3kgの減量が期待できるとされています。
併用療法として、海外の研究では、GLP-1受容体作動薬とメトホルミンを併用した場合、単独で使用するよりも高い減量効果が得られる可能性が示唆されています。
メトホルミンは比較的ゆるやか(半年~1年)な体重減少が特徴で、糖新生・糖吸収抑制、AMPK活性化が主な作用機序です。
費用相場は自由診療で2,000円〜4,000円/月となっています。

メトホルミンで痩せないと感じた時のチェックポイント

メトホルミンはあくまでダイエットを補助する薬剤であり、服用するだけで劇的に痩せるわけではありません。
効果を感じられない場合の主な原因と対策があります。
服用期間が短い場合、メトホルミンのダイエット効果は、最低でも3ヶ月から6ヶ月、一般的には1年程度の継続によって現れるとされています。
短期間で効果が出ないからといって服用を中止するべきではありません。
生活習慣の見直しとして、食べ過ぎや運動不足が続いていれば、メトホルミンの効果は十分に発揮されません。
メトホルミン服用中も、適切な食事管理や有酸素運動を継続することが重要です。
また、睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、メトホルミンの効果を弱める可能性があるため、規則正しい生活を心がける必要があります。
用法・用量の見直しでは、服用しても効果がないと感じる場合、用法や用量が個人の体質や状況に合っていない可能性があります。
自己判断で増量せず、必ず医師に相談して適切な量に見直してもらうことが重要です。

メトホルミンで期待されるエイジングケア効果とは

メトホルミンのエイジングケア効果は、現在世界中で注目される研究分野の一つです。
その潜在的な抗老化作用について、科学的な根拠と現状を正しく理解することが重要です。

活性酸素の抑制と細胞への影響

老化の根本原因の一つに、細胞の酸化ストレスがあります。
メトホルミンは、体内の酸化ストレスを軽減する抗酸化作用を持つと考えられています。
これにより、細胞の健全性を保ち、老化の進行を遅らせる効果が期待されます。

慢性的な炎症反応を抑制する働き

老化や生活習慣病は、体内の慢性的な炎症反応と深く関連しています。
メトホルミンは、この慢性炎症を抑制する働きがあると報告されており、この作用が抗老化効果に繋がると考えられています。

エイジングケア目的でのメトホルミンの現状と今後の展望

動物実験では寿命延長効果が確認されているものの、人間を対象とした大規模な臨床試験(TAME試験など)はまだ進行中であり、その抗老化作用に関する医学的コンセンサスはまだ確立されていません。
したがって、エイジングケア目的でのメトホルミン服用は、その潜在的な可能性を期待する段階にあり、医師の厳格な管理のもとで慎重に行うべきであると結論付けられます。
TAME試験の結果次第では、将来的にメトホルミンが正式な抗老化薬として承認される可能性も秘めています。

メトホルミン服用時の副作用と安全な対処法

メトホルミンを安全に服用するためには、起こりうる副作用とその対処法を事前に理解しておくことが不可欠です。
適切な知識があることで、副作用のリスクを最小限に抑えながら効果的な治療を継続できます。

メトホルミンの主な副作用(胃腸障害・ビタミンB12欠乏など)

最も一般的な副作用は、下痢、吐き気、食欲不振、腹痛などの消化器症状です。
これらの症状は、服用者の約40%にみられると報告されており、特に服用開始時や増量時に一時的に現れることが多いですが、多くの場合、1〜2週間で軽減します。
症状を和らげるためには、低用量から開始して徐々に増量する、あるいは食事とともに服用するなどの工夫が有効です。
また、長期服用によりビタミンB12の吸収が阻害され、貧血やしびれといったビタミンB12欠乏症を引き起こす可能性があります。
予防策として、ビタミンB12製剤(メコバラミンなど)の併用が推奨されています。

重篤な副作用「乳酸アシドーシス」のリスクと初期症状

メトホルミンの副作用の中で最も重篤なものとして知られるのが乳酸アシドーシスです。
その発生率は10万人あたり1〜2例と極めて低いものの、致死率は30〜50%と非常に高いため、適切なリスク管理が不可欠です。
乳酸アシドーシスの典型的な初期症状は、強い倦怠感、吐き気、腹痛、筋肉痛などであり、これらの症状は一般的な胃腸障害と区別がつきにくいため注意が必要です。
症状が進行すると、過呼吸や意識障害へと至り、緊急治療を要します。
乳酸アシドーシスを起こしやすい主なリスク因子があります。
腎機能・肝機能障害では、メトホルミンの排泄や乳酸の代謝能が低下するため、リスクが著しく高まります。
特にeGFRが30 mL/min/1.73m2未満の患者は服用が禁止事項とされています。
脱水状態として、下痢や嘔吐、食事摂取不良、激しい運動などにより脱水状態に陥ると、乳酸の代謝が低下します。
過度のアルコール摂取では、アルコールは肝臓での乳酸代謝を阻害し、乳酸アシドーシスのリスクを増加させます。
心血管系・肺機能の重度障害として、ショックや心不全、心筋梗塞など、嫌気的解糖が亢進する状態にある患者はリスクが高まります。

メトホルミン服用を避けるべきケース(禁止事項)と併用注意薬

以下に該当する患者は、メトホルミンの処方を受けることができません。
乳酸アシドーシスの既往歴がある患者、重度の腎機能障害(eGFR 30 mL/min/1.73m2未満)または透析患者、重度の肝機能障害のある患者は禁止事項です。
心血管系、肺機能に高度な障害がある患者、脱水症の患者、または脱水が懸念される患者も禁止事項となります。
過度のアルコール摂取者、妊婦または妊娠している可能性のある女性も対象外です。
また、ヨード造影剤を用いた検査の前後には、乳酸アシドーシスを引き起こすおそれがあるため、服用を一時的に中止する必要があります。
利尿作用を有する薬剤(SGLT2阻害薬、利尿剤など)との併用時には、脱水症状に注意が必要です。

副作用を軽減するためのメトホルミンの正しい飲み方と生活習慣

メトホルミンの副作用を最小限に抑えるためには、正しい服用方法と生活習慣の管理が重要です。
段階的増量として、初回は少量から開始し、体の反応を見ながら徐々に増量することで、胃腸障害を軽減できます。
食事と同時服用では、食事と一緒に服用することで、胃腸への刺激を和らげ、副作用の発現を抑制できます。
水分補給の徹底として、脱水を避けるため、十分な水分摂取を心がけることが乳酸アシドーシスの予防につながります。
アルコール制限では、過度のアルコール摂取は乳酸アシドーシスのリスクを高めるため、適量に留めることが重要です。
定期検査の受診として、腎機能や肝機能の定期的なモニタリングにより、早期の異常発見と適切な対応が可能になります。

メトホルミンの費用相場と安く処方してもらう方法

メトホルミンの処方費用は、診療形態や処方目的によって大きく異なります。
適切な選択により、安全性を保ちながら費用を抑えることが可能です。

保険診療と自由診療におけるメトホルミンの薬価

メトホルミンの費用は、保険適用か自由診療かによって大きく異なります。
保険診療では、2型糖尿病などの治療目的で保険適用となる場合、メトホルミン塩酸塩錠(ジェネリック)の薬価は250mg・500mgともに1錠あたり10.1円〜10.4円程度です。
3割負担の場合、1日2錠服用しても1ヶ月の薬代は200円以下となります。
自由診療では、ダイエット目的での処方の場合、クリニックによって価格が異なり、1ヶ月分で2,000円〜4,000円程度が相場です。
これに加え、診察料や送料が別途発生することが多く、それらの費用はクリニックによって無料から数千円と幅があります。

オンライン診療でメトホルミンの費用を抑えるポイント

オンライン診療では、いくつかの方法で費用を抑えることが可能です。
初診料・送料無料キャンペーンとして、多くのオンラインクリニックが初回限定で診察料や送料を無料にするキャンペーンを実施しており、初期費用を大幅に抑えられます。
定期購入割引では、継続的な服用を前提とした定期購入プランを利用することで、1ヶ月あたりの薬代が通常購入よりも安価に設定されていることが多いです。
クーポン利用として、オンライン診療専門のクーポンサイトなどを利用することで、相場よりも安く処方を受けられる場合があります。
保険診療では薬価が1錠10.1円~10.4円(3割負担約3.1円)で、診察料は3割負担で約300~500円、1ヶ月総費用は200円以下となります。
自由診療(オンライン)では薬価が1錠50円~100円で、診察料は0円~1,980円(初回)、送料が980円~(無料の場合あり)で、1ヶ月総費用は3,000円~となります。

メトホルミン処方に関するよくある質問

メトホルミンの処方を検討される方から寄せられる代表的な質問とその回答をまとめました。
正しい知識を持つことで、安全で効果的な治療が可能になります。

メトホルミンは糖尿病でなくても処方してもらえますか?

はい、自由診療(自費診療)として処方してもらうことは可能です。
ただし、これは医薬品の「適応外使用」であり、本来の治療目的ではないため、健康保険は適用されません。
なお、メトホルミンはダイエット目的のほか、インスリン抵抗性を伴う多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療には保険適用で用いられることがあります。

メトホルミンをやめたらリバウンドしますか?

リバウンドする可能性があります。
メトホルミンの服用によって体重が減少しても、服用をやめると食欲抑制効果が失われ、食欲が元に戻るためです。
ある研究では、服用中止後6ヶ月で減少した体重の約50%が戻ることが報告されています。
リバウンドを防ぐためには、服用中に身につけた健康的な食事や運動の習慣を継続することが不可欠です。

メトホルミンの効果はどれくらいで現れますか?

個人差はありますが、メトホルミンのダイエット効果は比較的ゆっくりと現れます。
多くの研究報告では、半年から1年継続することで体重減少が実感できるとされています。
服用開始後1〜2週間で下痢などの副作用が現れることが多いですが、これは体が薬に慣れていく過程であり、通常は軽減します。

メトホルミンと他のダイエット薬(GLP-1など)は併用できますか?

医師の判断と管理のもとで併用できる場合があります。
GLP-1受容体作動薬との併用は、単独使用よりも高い減量効果が期待されるという研究報告もあります。
しかし、副作用のリスクも高まるため、必ず専門医に相談し、適切な指導を受けることが必須です。

まとめ

メトホルミンを処方してもらうためには、まず目的と診療形態を整理することが大切です。
糖尿病や多嚢胞性卵巣症候群といった疾患に基づく場合は、医師の診断を受けて保険診療が適用され、1錠あたり10円前後と非常に安価に利用できます。
一方、ダイエットやエイジングケア目的での利用は自由診療となり、1ヶ月あたり2,000円〜4,000円程度が相場です。
自由診療では費用は高めですが、個別の体質や生活習慣に合わせた柔軟な対応やオンライン診療の利便性が加わる点が特徴です。
診療の流れとしては、予約・問診・診察・処方・薬の受け取りという一連のステップを経ます。
特にオンライン診療では、スマートフォンやパソコンからビデオ通話で診察が受けられ、支払い後に薬が自宅に配送される仕組みが整っています。
忙しい方や近くに専門クリニックがない方にとって、全国どこからでも受診できる大きなメリットがあります。
また、本人確認や服用中の薬、既往歴の申告は必須であり、特に腎機能や肝機能に問題がある場合は処方できないこともあるため、正直に伝えることが重要です。
注意すべき点として、個人輸入は偽造薬や副作用リスクの危険が高く、救済制度の対象外となるため避けるべきです。
必ず医師の管理のもと、安全に処方を受けることが求められます。
副作用としては下痢や吐き気などの胃腸障害が多く報告されていますが、多くは一時的で、服用方法や生活習慣の工夫で軽減が可能です。
まれに乳酸アシドーシスのような重篤な副作用もあるため、定期的な検査と医師のフォローを受けながら継続することが大切です。
こうした中で、近江今津駅前メンタルクリニックはオンライン診療に特化し、全国からの相談に対応しています。
診察料や送料は無料で、薬代のみという明確な料金体系を採用しているため、費用面でも安心です。
専門医による豊富な診療実績とフォロー体制も整っており、忙しい方でも無理なく続けやすい環境が整えられています。
安全に効果的なメディカルダイエットを始めたい方は、当クリニックの無料カウンセリングを活用し、今すぐ相談してみることをおすすめします。

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